今度こそ服を捨てられます!
整理収納アドバイザーの梨香子です。今回は服を捨てるときのポイントについてをご紹介します。「服はたくさん持っているのになんだかいつも同じ服ばかり着ているような……」とお思いのみなさん、それは勘違いじゃありません。多くの人は100着〜300着ほど服を持っていると言われています。ですが、実際に使っているのはほんの数十枚ほどではないでしょうか?今度こそ服を捨ててしまいましょう。
※こちらの記事は100着ほど服を持っている人を対象としています。
1、「服が多すぎる!今度こそ捨てる!」と決意しよう
服が多すぎて困っている!という人、けっこう多いのではないでしょうか。
たくさん服を持っているのに、実際によく着ているのはほんの数十着。クローゼットやタンスの中は、ほとんど着ない服でぱんぱん。ほとんどスペースのない収納棚にむりやり服を押し込むから、いざ着ようとするときにはしわがよっていて……。毎朝、身支度するときはたくさん服がありすぎて逆になにを着たらいいのかわからない。コーディネートは結局似たり寄ったり。なにを持っているのかをいまいち把握していないので、買う服はどれも似たようなものばかり。
と、毎日こんな調子。このようなちょっとしたわずらわしさは、毎日ちょっとずつ積もっていきます。
一緒に住んでいる家族がいればなおさらです。
日々を疲れさせるその原因は「着ない服が大量にあること」。この1点に尽きます。
じゃあ服を減らせばいい!ということなのですが、これがなかなか難しいんですよね。
2、なぜ服を捨てることができないんだろう?
服を捨てる!と意を決したとしても、その全員が服を捨てることができるわけではありません。
途中で挫折してしまう人はかなり多数いるのです。
ではなぜ服を捨てることができないのでしょうか。
たとえば以下のようなことに思い当たることはありませんか?
- この服、昔○○さんから頂いたのよねぇ(もらいものだし、捨てるには心苦しい……)
- 自分へのご褒美に買ったこの服、奮発したなぁ(高かったから、捨てちゃうのはもったいない……)
- 最近、ちょっと体型が変わって、この服着てないな(体型が戻ったらまた着られるはずだし、とっておこう)
- この服のデザイン、昔好きでよく着てたっけ(今は好みがちょっと変わったけれど、また着るかもしれないわ)
ぎくっ。と思った人は要注意です。
これらは服を捨てられない人が言いがちな典型の言い訳です。
今ひとつ、考え方を変えていきましょう。
2-1、着ない服を持ち続けることこそが「もったいない」
服を捨てられない人は、多くの場合「捨てるなんてもったいない」とおっしゃいます。
ですが、よく考えてください。
着ない服が大量にクローゼットを占めることでおこるデメリットの方が多いはずです。
- 服を収納する場所がなくなる
- 着たい服をとりだしたときにしわがよっていることがある
- なにを持っているかを把握しにくいので、新しい服を買うときに似たようなものばかりになる
- 着たい服をさっと取り出すことができない
このようなかたちで、着ない服を持っていることがデメリットになります。そしてこうしたデメリットは日常を過ごすうえでほんの小さなことなので、目をつぶることも可能なんです。ここがじつはやっかいなところで。
多くの人は目をつぶる、見て見ない振りをする、我慢することでやり過ごそうとします。ですが、チリも積もれば山となる、です。こうした小さなストレスはどんどん積もっているのです。すっきりとしたクローゼットを手に入れて初めて気づくことです。
捨てるなんてもったいないという考え方を変えましょう。
着ない服をそのまま持ち続けることは日々のストレスを溜め込みます。着ない服を大量に持っていることの方がはるかにもったいないことなのです。
3、服を捨てるための9つのルール
それでは、服を捨てるためにはどうしたらいいのでしょうか。ここでは、服を捨てるための9つのルールをご紹介します。こちらに当てはまるものはいさぎよく捨ててしまいましょう。ここを乗り越えればすっきりとしたクローゼットを手に入れることができます。
3-1、1年間着ていない服は捨てる
まずは1年間着てなかった服。こういった服は処分の対象にして大丈夫です。まず間違いなく今後着ることはありません。いさぎよく捨ててしまいましょう。おそらく持っていたことすら忘れていたのではないでしょうか。本当に好きで必要な服なら、それまでの1年間の間でひっぱりだしてきていたはずです。
3-2、流行遅れ・ワンシーズン着なかった服は捨てる
もう流行が遅れてしまっている服、または夏の間中着なかった夏服などは、捨ててしまって大丈夫です。来シーズン着られるかもしれないし……、と思うかもしれませんが、実際にはほぼ着ることはありません。おそらく来シーズンにはまたトレンドのアイテムが出ているでしょうし、来シーズンには流行遅れになっていることがほとんどです。
3−3、“今”の体型に合わない服は捨てる
痩せたら着られるから……と思ってとっておいている服はありませんか?そういった服も思い切って処分してしまいましょう。基本的に服は”今”着るものだけを残すのが鉄則です。以前は着られた、いつか着られる、といった過去や未来をもとにして考えるのはやめましょう。
3−4、似たような服が何枚もあるときは捨てる
人の好みは似たり寄ったりになりがちです。服はとくにその傾向が顕著に現れます。似たようなブラウスやスカートが何枚もありませんか?そういうときはそのなかから1枚にしぼってしまいましょう。似たような服が何枚もあるときは捨ててしまってかまいません。
3−5、「高かった」服は捨てる
高かった服は着ることはありません。なぜなら、必ず「この服イマイチなんだけど高かったし」「今の体型には合ってないんだけどもったいない」という理由があるからです。妥協で取っておいた服は着ることはありません。もし着たとしても気分があがることはありません。おもいきって捨てましょう。
3−6、ほつれや汚れがある服は捨てる
いくら気に入っていたとしても、ほつれや汚れがある服は捨てましょう。見た目にもよくないですし、着飾ることが目的の服が欠損していたら意味がありません。ほつれや汚れがある服は、着た人の品位を下げてしまいます。修繕するか、そこまでの価値を感じないのであれば捨ててしまいましょう。
3-7、いただいた服は捨てる
「○○さんからいただいたものだから。」というエピソードのある服はとくに捨てにくいものです。人間関係のしがらみによって、服を捨てることにためらってしまうのです。ですが、こういった服こそ思い切って捨てるべき。ただ、心にしこりが残りそうだと思うときは、写真に撮ったり、捨てるときに「あのときは助かりました。ありがとうございました」と言って捨てることをおすすめします。罪悪感が薄れ、すっきりと服を手放せます。
3-8、年相応でない服は捨てる
たまにいらっしゃるのが、10年前、20年前に着ていた服を大事にとっているという人。たしかに体型が変わっていなければ、着られるのですが、時代に合っていな感じはありありと周りの人に伝わってしまいます。こういった服も捨ててしまいましょう。「流行はくりかえす」というのが捨てられないときの言い訳なのですが、流行は繰り返すと言っても少しずつディテールは変化していきます。そっくりそのまま当時の服が使えるかというとそうではありません。10年前の服は10年前の服でしかないのです。いつか着られるかも?という希望は手放してしまいましょう。
4、思い出の服は捨てないで
ここまで、ばっさりと「捨ててください」と伝えてきたのですが、1点だけ注意点があります。それは「思い出の服だけは慎重になってください」ということ。
というのも、服に限らずモノにはその人の想いが込められているときがあります。ときとしてモノはモノとしての価値以上の価値を持ちます。たとえば、娘のためにはじめて編んだ手づくりの靴下とか、彼がはじめて自分にプレゼントしてくれたマフラーなど、その人にとって特別なストーリーがあるものは捨てるときは細心の注意が必要になります。
このときに、乱暴にえいやっと捨ててしまうと、その後心にしこりが残ってしまい、捨てるんじゃなかったという後悔になり、また捨てることに対して億劫になってしまうからです。ダイエットをリバウンドしてしまうときのように、また服を溜め込むようになるでしょう。
思い出の服は、着る服とは別にして考えるので、クローゼットとは違う場所(たとえば思い出ボックスなどを作成)に収納してください。
4−1、思い出の服は捨てるときは自分基準で
心のしこりは、非常にやっかいなものです。捨てることに対して恐怖心を生んでしまうからです。
断捨離やミニマリストを無理矢理断行したひとが挫折し、リバウンドしてしまうのはこれが理由です。誰かに言われたから、と無理に実行する必要はありません。
捨てるときはあくまでも自分基準でいいのです。一時保管ボックスをつくり、そこに収納するのもおすすめです。
気が済むまでとっておいてください。あるときふと、もう手放してもいいかなというときがきます。
ノウハウ本は捨てることを目的に書かれているので、どんどん積極的に捨てましょう!と啓蒙しますが、最終的には自分の心にしっかりと耳を傾ける必要があります。
今度こそ服を捨てられる
いかがでしたでしょうか。これまで服を捨てようと思ってきたけれど、うまくいかなかった人にとって、役に立てたなら幸いです。今度こそ、服を捨てて、すっきりとしたクローゼットを手に入れてください。